古くからある貯金法と言えば、貯金箱を思い浮かべる方も多いんじゃないでしょうか。
「50万円貯まる貯金箱」って一度は目にしたことがあるでしょう。
僕も子供の頃に家族でやってましたね。友達の家でもよく見かけました。
最も普及している貯金法と言っても過言じゃないんじゃないでしょうか。
そこで、今回は貯金箱を使った貯金法について考えてみましょう。
結論を先に言いますと、メリットはいくつかあるものの、貯蓄としての効果は薄いと言うのが僕の考えです。
積極的に取り入れる意味はあまりないでしょう。
ただ、例外として、子供の教育にはいい側面があるので、子育て世帯にはオススメできるかもしれません。(貯金目的ではなく教育目的として、ですが。)
貯金箱のメリット
強制されないので長続きする
貯金箱は特に決められたルールがなくても貯金できるのがメリットですね。
無理やりやらされてる感がないですからね。
自分の好きな時に、気が向いたら小銭を入れるだけでいいので、長続きする貯金法ですね。
気軽に始められる
また、簡単に始められるのもメリットですね。
必要なのは貯金箱だけですし、貯金箱なんて100均でも売ってますからね。
また、貯金箱を使った貯金は別段面倒くさいわけでもないので、心理的なハードルも低いですよね。
「家計簿つけて収支を把握!!」とかのよくある節約法では、スタートラインに立つまでに心が折れちゃいますからね。
誰でもできる
個人的には、これが貯金箱の一番のメリットだと思っています。
「誰でも」っていうのは、つまり子供でもできるんですね。
これって結構重要なことだと思うんです。
だって、子どもは家計簿つけられないですし、「計画的にお金使え」って言ったってムリですよね。
子どものうちからできる節約術ってほとんどないんですよ。
でも、貯金箱は子供でもできるわけです。
貯金箱に小銭を入れるだけで、「節約してお金を貯める」っていうことを経験できるんですね。
そしていつかは貯金箱を開けて、中からたくさんのお金が出てきてウレシイ思いをすることができるわけです。
節約をする→お金が貯まる→達成感を得られるって言う流れは、子供にお金の教育をするうえでとても重要なことだと思うんです。
つまり、子どもに貯金箱を使わせることで、子どもの金銭教育ができるわけですね。
貯金箱のデメリット
貯金箱はメリットが色々ある反面、デメリットも結構あります。
貯蓄効果が低い
これは致命的な問題ですね。貯金箱を使ってお金を貯めても、たいした金額が貯まりません。
計算してみるとすぐにわかるんですが、
- 一日10円貯めても一か月300円
- 一日100円貯めても一か月3000円
- 一日500円貯めても一か月1万5千円
たったこれだけしか貯まりません。
しかも、小銭がなければ貯金できないのもネックです。
そもそも、貯金の前提として、小銭をコツコツ貯めるっていう考え方は正しくないんですよね。
ボーナスをガッと貯金したり、保険を見直して浮いたお金を全部貯金するなど、まとまったお金を貯めていくのが貯金の基本なんですね。
ですので、小銭をコツコツ貯めていく貯金箱は、「お金を貯める」という目的にはあまり向いていないやり方なんです。
家計管理がしづらくなる
また、貯金箱は気が向いたときにお金を貯めるので、家計管理に向いていない貯金法なんです。
例えば、家計簿をつけている家庭が貯金箱で貯金を始めたらどうなるでしょう。
当たり前ですが、家計簿が破綻しますよね。
まさか「〇月×日 貯金箱 121円」みたいに貯金した額を全部家計簿に記入するわけにはいかないですよね。そんなことすると気軽に貯金出来なくなっちゃいますから。
貯金箱に入れたお金は「使途不明金」になっちゃうわけです。
同様に、お金を予算で管理している家庭も、貯金箱を使いにくいです。
例えば、食費週1万円とかで管理している家庭では、小銭が余ったからといって気軽に貯金箱に入れることはできませんよね。
だって、貯金箱にバンバンお金を入れすぎたら、予算が足りなくなっちゃうかもしれないですからね。
このように考えると、家計管理がちゃんとできている家庭ほど、貯金箱での貯金はやりづらいわけです。
つまり、貯金箱を使えるのは、家計管理がザルな家庭に限られるというわけですね。
まとめ
今回は、貯金箱についてお話しました。
貯金箱は誰もが一度は使った経験があるかと思いますが、実用上はあまり有効な貯金法ではありません。
多少のメリットはあるものの、「あまりお金が貯まらない」「家計管理がしにくい」などの致命的な欠点があるからです。
ただ、子どもの金銭教育にはとてもよいツールなので、教育目的で使う分には良いでしょう。