夫婦別財布タイプの共働き家計管理の欠点

共働きの家計管理として最もシンプルなのは、夫婦それぞれが自分の収入を管理することです。

miyaneはこの家計管理法を夫婦別財布法と呼んでいます。

ここでは、夫婦別財布法の問題点について説明します。

夫婦別財布法とは?

夫婦それぞれが生活費の一部を負担し、収入はそれぞれが管理するという方法です。

生活費の負担の仕方は、家賃光熱費は夫、食費日用品は妻、みたいな形で、家計の費目ごとに負担します。

図にするとこんな感じですね。

夫婦別財布家計管理

収入→支出の流れが二本(財布が二つ)あることが特徴ですね。

シンプルで、独身時代の感覚でできる家計管理なので、比較的取り組みやすい方法ですね。

多くの共働き家庭の家計管理はこのタイプではないでしょうか。

夫婦別財布法の問題点

一見、夫婦別財布法は合理的な方法のように思われますが、実際は問題点がいくつもあります。

いやむしろ、夫婦別財布法は共働き家計管理で最悪の方法なんです。

ここでは、なぜ夫婦別財布法の問題なのか、見ていきましょう。

無駄遣いの温床

のっけから致命的ですが、そもそも夫婦別財布法ではお金が貯まりません。

その原因は、支出費目ごとに夫負担、妻負担と完全に分けてしまっているからです。

例えば、食費は夫の負担0ですし、家賃は妻の負担0です。

これが、夫婦別財布法が根本的に貯蓄に向いていない原因です。

共働き夫婦がどのような消費パターンになるかを具体的に考えてみれば、なぜ貯蓄に向いていないかがわかります。

妻が食費や日用品を、夫が家賃や光熱費を負担する場合を例にとり、説明します。

まずは妻の支出について考えてみます。

食費や日用品代はすべて妻の収入から支払われるので、妻からすれば自由に使って構わないという意識になります。

ですので、おいしいものを食べたいときは贅沢すればいいですし、ご飯を作るのが面倒な時は外食にすればいいんです。

例え高級な食材を買おうとも、外食が増えようとも、夫に迷惑はかけていないからです。

食費に7万も10万もかけようとも、夫には関係ないんです。

むしろ、夫にとってはありがたいかもしれません。おいしい食事をタダで食べられるので。

「自分で稼いだお金だから」、「誰にも迷惑かけていないから」、「夫が喜んでくれるから」と、支出を抑える意識は生まれてこないでしょう。

反対に、家賃や光熱費は夫の負担になります。

結局旦那がすべてを負担するのですから、妻からすれば、どうせなら会社に近いところ、広い家に住みたいですよね。

だって、ちょっと家賃の高い賃貸に住んでも、妻のふところは全く痛まないんですから。

ですので、家賃や光熱費に関しても、特に支出を抑えるという意識は生まれません。

それどころか、むしろ支出を増やす (贅沢をする)方向に意識が向いてしまうかもしれません。

もうわかりましたね。

夫婦別財布法では、お互いの支出に対して無責任になってしまいます。

「自分の支出は自由に使いたいし、相手の支出は自分には関係ないからどうせなら贅沢したい」、こんな意識では家計管理なんて不可能です。

そもそも、「夫婦の収入をそれぞれが別々に管理する」というやり方は、根本的におかしいんです。

だって、誰が子供の教育費を貯めるんですか?

誰が老後資金を貯めるんですか?

夫婦二人で貯めるに決まってるじゃないですか!

夫・妻の収入は夫婦共有のもので、夫婦共有財産として貯蓄を行っていく、という意識が共働きには不可欠なんです。

家計の問題に気づきにくい

夫婦別財布法のもう一つの致命的な問題は、家計管理がうまくいっておらず、貯蓄ができていなかったとしても、それに気づきにくいという点です。

この原因は、夫婦別財布法では収入-支出の流れが二つあることです。

つまり、家計全体のキャッシュフローをとらえにくいんです。

もう少しかみ砕いて言うと、夫婦が月々の貯蓄額を知るには、

  • 夫が自分の貯蓄額を把握し、
  • 妻が自分の貯蓄額を把握し、
  • さらにそれぞれの貯蓄額を報告しあう

という作業が必要です。

正直、めんどくさくてやってられないですよね?

恐らく、夫婦別財布法を使っている多くの家庭では、月々の貯蓄額を把握していないと思われます。

もっと言うと、総額で今現在いくらの貯蓄額があるのか、すら把握していないかもしれません。

このような家庭は、「貯蓄額とかは分からないけど、家計は回ってるから平気でしょ。」という意識のまま、特に対策を取らずに家計の問題を放置してしまいかねません。

「マイホームの購入時に、頭金にいくらを出せるか検討をしたところ、お互いが思ったより貯蓄していなくてビックリした」なんて事例はよく聞きますよね。

これも、問題を先送りにしてきた結果ですね。

もっと早く家計の現状を把握できていれば、マイホーム購入直前になって慌てることはなかったとはずですよね。

さらに悲惨なのは、定年間近になって家計の問題に気づくケースです。

マイホームは購入を先延ばしにできますが、老後を先延ばしにすることはできませんからね。

まとめ

夫婦別財布法は、共働き家計管理という観点からはかなり問題の多い方法です

構造上お金が貯めづらいだけでなく、家計管理の問題に気づきにいという欠点があります。

今現在、夫婦別財布法で家計管理をしている家庭も、一度資産状況と月々の貯蓄額をチェックすることをおススメします。

「家計はうまく回っているから大丈夫」と思っていても、ただ家計の問題に気づいていないだけかもしれません。

「家計に問題がない」ことと「家計の問題が見えていない」ことは全く違うことをお忘れなく。