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認可保育園は安すぎる?日本の保育園事情がなんかおかしい件

保活って本当に大変ですよね。

miyane家もガッツリ落とされましたよ、認可保育園に。

結局、運よく無認可保育園が見つかり、妻は復職できましたが、無認可保育園すら見つけるのが大変な状況でした。

当時は

保育料が高くてもいいから復職しなきゃ!!

って感じで保育園を探してました。

 

何が難しいって、そもそも無認可保育園自体がめちゃめちゃ少ないんです。

やっとのことで保育料10万円ちょっとの認可外保育園を見つけましたけど、選択肢なんてほとんどなかったんですよね。

その後、幸い認証保育園に入園できましたが、身を持って保活の大変さを体験しています。

 

でも、なんで日本の保活ってこんなに大変なんでしょう?

認可保育園ならまだしも、無認可の保育園すら少なくて預け先が見つからないなんて、さすがに何とかすべきですよね。

個人的には、諸悪の根源は、認可保育園が恵まれすぎてるからだと思うんですよね。

よく

保育園事情が悪いのは認可保育園が少ないから。国が保育園を増やすべき!!

っていう意見を聞きますが、個人的には賛同しません。

保育園事情が悪いのは、国が怠慢だからじゃくて、日本の保育園制度自体に問題があると思っています。

保育費の国際比較: 認可保育園はこんなに恵まれている

地域児童福祉事業等調査の概況によると、日本における子供一人当たりの保育料は、平均で2万491円だそうです。

子どもを平日5日9時間程度預けても、月額2万円ってかなり安いと思いませんか?

というか、破格ですよね。一日当たりたった1000円ですよ。

「1000円あげるからうちの子供を8:00~17:00まで預かって」って他人から言われたらどう思いますか?

僕は絶対にイヤですね。全っ然割に合いません。

 

日本の保育費は国際的に見ても安いと言われています。

例えば、アメリカでは保育費に20万円程度かかる場合も普通にあるそうです。

親戚にアメリカ在住の人がいるんですが、実際にアメリカは保育費がものすごく高いそうです。

また、イギリスでも保育費は月額15万円くらいはかかるそうです。

イギリスの大学に留学した知り合いが言うには、

イギリスでは大学が学生向けに格安で保育所を提供している場合もあるけど、それでも月8~10万円は最低かかる

だそうです。

こうしてみると、日本の保育費はもともとメッチャ安いんですね。

保育費無料化なんてそもそも必要ないんじゃ…

認可保育園が安すぎて認可外保育園がビジネスになっていない

日本で保活がメチャメチャ大変なのは、認可保育園が安すぎることが原因だと僕はニラんでいます。

どういうことか、順に説明します。

認可保育園の方が圧倒的に質が高い

まず、無認可保育園を見学したことがある人はよーくご存知だと思いますが、保育の質は認可保育園の方が圧倒的に高いんです。

認可保育園は、園庭がついていたり保育所自体が広かったり一人当たりの保育士さんが多かったり給食を園内で作っていたり、とにかくあらゆる面でコストをかけているんですね。

一方、認可外保育園は、保育所自体が狭いですし一人当たりの保育士さんが少ないですし給食は外注だったり、どうしても認可保育園と比べると見劣りします。

それなのに認可保育園の方が圧倒的に安い

でもですよ。認可保育園の方が認可外保育園より圧倒的に安いんです。

認可保育園の保育料は平均約2万円。一方、無認可の場合は10万円する場合もあります。

当たり前ですが、どちらがいいかと言えば認可保育園ですよね。

だって、質が高くて価格も安いんですから。

認可外保育園はビジネスとして圧倒的に不利

このように考えると、認可保育園は圧倒的に競争力があるわけです。

価格が激安で保育の質が高いわけですからね。

逆立ちしたって、認可外保育園は認可保育園に勝てないわけです。

 

で、問題なのが、「認可保育園に落ちた奥さんがその後どうするか」なんですよ。

「認可に落ちたのでしょうがないから無認可に預けよう」って気持ちに中々なれないんですよね。

だって、認可だったら月2万で至れりつくせりなのに、無認可だったら10万でそこそこの質なんですよ?

ものすごい損した気持ちにになりません?

だったら、

いっそのこと育休を伸ばして、次の認可保育所の募集まで待とう

って思う人、多いと思うんですよ。

「認可レベルの保育サービスは月2万円で受けられる」っていう価格設定が出来ちゃってるんです。

 

こう考えると、認可外保育園はビジネスとしてかなり厳しい立場に立ってるのが分かると思います。

だって、「認可保育園」っていう最強のライバルがいるわけですからね。

月2万円であんな素晴らしいサービスを提供されたら太刀打ちできないわけです。

というか、絶対に勝負にならないんですよ。

認可保育園は園児一人当たり月々21万円!!もの補助金が国から支給されるんです (0歳児の場合)。

無認可保育園が経営努力で認可保育園に勝てるわけがないんです。

 

しかも、認可保育所に落ちた人が無認可に流れてくるわけじゃないんです。

無認可に「割高感」を感じちゃっているので、育休を伸ばしちゃいますからね。

すると、

無認可保育園は経営が苦しくなる

無認可保育園がどんどん潰れていって数が少なくなる

認可保育園に落ちた子供の預かり先がない

っていう負のループになっちゃうんですね。

保育園不足を解決するには

じゃあ、どうすればいいのかというと、方法は2つしかないわけです。

  1. 国が認可保育園を建てまくって、待機児童をゼロにする
  2. 認可保育園と無認可の格差を少なくする

個人的には、1の方法は不可能だと思っています。

東京は特に保育園のための土地を確保するのが困難です。

しかも、保育園が増えれば需要も増えちゃうと思うんですよね。

これだけ保育園が安いと、「これからパートで働きたいから就活のために子供を保育園に預けたい」というような母親も保育園に預けたくなるでしょうしね。

そうなると、いくら保育園を増やしても保育園が足りないって状況になりかねません。

 

ですので、個人的には2の方法が必要なんじゃないかなって思います。

現状は認可保育園に対して補助金が流れてますが、子育て家庭に直接給付する形にすべきだと思うんですよね。

で、今の保育園の質に合わせて各保育園が保育料を設定すればいいと思うんです。

そうすれば、今の認可保育園レベルの保育を受けるには自己負担で7万円必要だけど、ちょっと園が狭くて園庭がなくてもよければ、自己負担1万円ですむ、みたいな感じで保育園を選べるようになると思うんですね。

こうなれば、「無認可保育園 = 質はそこそこだけど保育料は安い」、「認可保育園 = 質は高いけど保育料は高い」って形になるので、正常な市場原理が働く環境になると思うんですよ。

こういう市場環境が作れれば、無認可保育園も参入しやすくなるので、保育園の数はあっという間に増えると思うんですよね。

まとめ

今回は、日本の保育園事情についてお話しました。

日本の保育園の最大の問題は、「質と価格の逆転現象」が起こっていることです。

認可保育園の方が無認可より質もよくて価格も安い状況になってしまっています。

「質と価格の逆転」を解消しない限り、保育園問題はなくならないんじゃないでしょうか。

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