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収入保障保険のデメリット: インフレリスクと学費への対応が必要

収入保証保険には、万が一の時に給料と同じように毎月一定額がもらえるという特徴があります。

ですので、生命保険の代わりに収入保証保険を検討している方も多いと思います。

 

収入保障保険のメリットは、一度に多額の現金を受け取らないで済むことです。

以前記事にしましたが、一度に多額のお金を手に入れてしまうと、金銭感覚が壊れてしまうリスクがあります。

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計画的にお金を使いやすい収入保障保険では、金銭感覚が壊れて家計が破綻してしまうというリスクが少なくなります。

 

このように考えると、一見、お金の管理が苦手な方には生命保険よりも収入保証保険の方がメリットが大きいように見えます。

ですが、実際はそんなに単純な話ではありません。

実は収入保障保険にもデメリットがあるんです。

今回は、収入保証保険のデメリットについてお話します。

収入保障保険のデメリット

インフレするとお金が足りなくなる

収入保障保険のデメリットの一つ目は、インフレに弱いことです。

収入保障保険は毎月同じ金額が支給されます。

これは、一見メリットに見えるんですが、実はデメリットにもなってしまうんです。

というのも、インフレが続くとお金が足りなくなってしまうからです。

ちなみに、物価がだんだん上昇することをインフレって言います。念のため。

 

インフレって家計に与える影響がとんでもなく大きいんです。

具体的に、物価が毎年2%ずつ上昇した場合を考えてみましょう。

一年あたり2%だとあまり大きな影響を受けないように思えますよね。

100円で買えたものが1年後には102円になるだけですからね。ほぼ誤差ですよね。

ですが、20年後を考えてみましょう。

物価が2%ずつ上昇し続けたとすると、20年後には物価は1.5倍にもなります。

(ちなみに、インフレは複利計算になるので、1.4倍ではなく1.5倍になります)

つまり、現在家賃10万円だとしても、20年後には同程度の物件が15万円になってます。

食費の5万円が、20年後には7.5万円になります。

また、私立大学の学費は年間平均100万円ですが、20年後には150万円になっています。

 

毎月10万円の収入保障保険に入っている方にお尋ねします。

20年後に物価が1.5倍に上昇したとしても、今の掛け金で本当に生活できますか?

当たり前ですが、残念ながら収入保障保険の受取額は、どんなにインフレしても変わりません

10万円の給付額で保険に加入したのなら、物価が1.5倍になっても給付額は10万円のままなんです。

 

皆さんは遠い未来の物価がどうなるかを予想して収入保障保険の補償額を決めていますか?

多分、ほとんどの方はそんなことしていないでしょう。

というか、遠い未来の物価を予測することはほぼ不可能ですからね。

恐らく、

今の生活水準(と物価)が続くなら、10万円くらいあれば足りるかなあ

って思って保障額を決めていると思います。

今の物価をもとに「10万円で足りるな」と思っていても、20年後には足りなくなっているかもしれないんです。

こう考えると、インフレリスクが大きいというのは、収入保障保険の致命的なデメリットですよね。

学費などの大きな支出に備えて節約生活が必要

また、毎月定額を受け取るという方法は、大きな支出に対処しづらいというデメリットもあります。

例えば、大学の入学金ですが、3~40万円かかる場合が多いです。

ですが、収入保障保険では、大学入学費用が必要だからって、臨時収入をくれるわけではありません。

収入保障保険が10万円の場合、あらかじめ3か月分を事前に貯めておかなければなりません。

 

同様に、病気になって入院したり、車を購入したり引っ越しする必要が出てきたりした場合も、その費用をあらかじめ貯めておかなければなりません。

つまり、収入保障保険で死亡リスクに備えようとすると、節約生活を心がけて計画的に家計管理できる能力が不可欠なんです。

結局自分自身でリスクに備えなければダメ

このように、「収入保障保険に入っておけば安心」なんてことは決してありません。

インフレリスクに注意する必要がありますし、計画的にお金を貯められる家計管理能力も求められます。

「生命保険は金銭感覚が狂うからダメで、収入保障保険はインフレリスクがあるからダメってこと?じゃあ、死亡リスクに備えられる保険なんてないじゃん。どうすりゃいいの?」

って思いますよね。

その通りなんです。「とりあえず入っときゃ安心」なんて保険はないんです。

というか、保険で手っ取り早く死亡リスクに備えちゃおうって考えがそもそも甘いです。

死亡リスクには自分で備えましょう。

それでは、どうやって死亡リスクに備えればいいのかについてお話します。

パートナーに何かあっても働く覚悟をする

夫に何かあっても、働かずに生活できるように保険で備える・・・

恐らく、多くの方はこのような前提で収入保障保険を検討していると思います。

ですが、個人的にはこの考え方は正直リスクが高いと思います。

今後40~50年の生活費を保険のみに頼るのは正直現実的ではありません。

保険会社が経営破たんするかもしれませんし、インフレしてお金が足りなくなるかもしれません。

その時に、収入保障保険は何の役にも立たないんです。

保険会社が経営破たんするともちろん収入保障保険の支払いは受け取れなくなりますし、物価が急激に上昇しても保険金の受取額は増えません。

 

ですので、別の収入源がどうしても必要になるんです。

安定した生活を送る最も確実な収入源は、やはり「働くこと」なんです。

働いていれば、継続的にお金をもらえますし、インフレリスクにも対処できます。

インフレして物価が上がれば、基本的には給料も上がるからです。

 

40~50年先なんてどうなっているか誰にもわかりませんよね?予測なんて不可能です。

であれば、あらかじめ保険で数十年先の生活に備えるなんて非現実的なことをせずに、働くことで日々の生活費を稼ぎましょう。

お金の勉強をして、貯金や投資をする

自分で将来の生活リスクに備えるには、お金の勉強が不可欠です。

まずは家計管理方法を勉強して、普段の生活で貯金ができるようにしておきましょう。

そして、お金の勉強をして、貯めたお金を適切に投資できるようにしておきましょう。

 

働いて収入を得ることだけでなく、投資もインフレリスクに備える方法として有効だからです。

投資をして年利3%の利益を得られれば、2%のインフレも怖くありません。

20年後、物価は1.5倍になっているかもしれませんが、投資により資産も1.8倍に増えているからです。

ただ注意しなければならないのは、やみくもに投資すればいいってわけじゃないってことです。

投資をするためには、ある程度のお金の知識が必要です。

「よく分からないものには投資をするな」とはよく言われる投資の格言です。

例えば、株式投資ではなぜ株主がお金を殖やすことができるのか、その仕組みが分かっていますか?

この理由が分からないのに株式投資を始めてしまっては、おそらく安定的な利益を得ることは難しいでしょう。

それでも足りない場合は、保険で備える

将来のリスクに備えるときに、「まずは保険」と思っている方はかなり多いんじゃないでしょうか。

ですが、これまでお話したように、保険は万能ではないどころか、むしろ働いて収入を得たり適切に投資をしたりすることの方が、よっぽど将来のリスクに備えられます。

 

まずは自分が働き続けられる状況を作り出すこと。その次に家計管理とお金の勉強をすることが先決です。

保険で備えるのはその次です。

働き続けたり投資をした場合でも、もしお金が足りなさそうなのであれば、その不足分のみを補う形で保険に加入しましょう。

この優先順位を間違えてはいけません。保険は最後の手段なんです。

あくまで、リスクに備えるのは自分で、保険はそのサポートをするものという認識が重要です。

まとめ

収入保障保険は、一見無駄なく死亡リスクに備えられそうな保険ですが、実はデメリットが2つあります。

インフレリスクに弱いことと、大きな出費に対応しづらいことです。

結局、死亡リスクには自分で備えるしかありません。保険はその補助をする程度のものにすぎないという意識を持ちましょう。

 

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