皆さん、貯金は着々と増えていますか?
まとまったお金が貯まってきたら、次はアレをしましょう。
そう、アレですよ、アレ!!投資です!!
「貯蓄から投資へ」なんてスローガンみたいなものもありますしね。
ある程度貯金が貯まったら、積極的に投資をすることをオススメします。
ですが、今まで投資をしたことがない人にとってはなかなか腰が重い話なんじゃないでしょうか。
投資にはどうしても「何となく怖い」っていうイメージがあると思います。
中には、
「投資はギャンブルみたいなもの!!堅実に生きたい人は絶対やるな!!」
って思っている極端な人もいるかと思います。
確かに、「投資とギャンブルって何が違うの?」って聞かれると、多くの人はうまく答えられないんじゃないでしょうか。
「損したり得したりするもの」っていう感じでざっくりと捉えると、同じモノに見えちゃいますよね。
でも、実は投資とギャンブルって決定的に違う点があるんです。
投資に対して「何となく怖い」って思っている人は、この違いをまず理解することから始めましょう。
すると、なんとなく怖いってイメージが消えて、「投資をやってみたいかも」って思うようになるかもしれません。
逆に、今投資をしていて大幅に負けている人は、もしかしたら投資をしているつもりでギャンブルをしているのかもしれません。
ギャンブルで安定的に利益を上げることはできません。(一部の例外的なプロ以外)
一般人が資産運用で利益を上げるためには、「お金が儲かる仕組み」がちゃんとある投資をする以外に道はないんです。
それでは、投資とギャンブルはどこが違うのかについて考えてみましょう。
投資とギャンブルの違いとは?
ギャンブルと投資の違いを一言で言うと、
「平均的に損をするのか、得をするのか」という点につきます。
もちろん、「平均的に損をする」のがギャンブルで、「平均的に得をする」のが投資です。
難しい言い方をすると、「収益の期待値が1を超えると投資、1以下であればギャンブル」となります。
つまり、1万円使えば、平均的に1万円より多くの額 (例えば1万2000円)がもらえる場合が投資です。
反対に、1万円を使って平均的に8000円しか貰えない場合はギャンブルです。
これだけだとまだ分かりづらいと思いますので、もうちょっと詳しく説明しましょう。
ギャンブルは「平均的に損する」もの
ここで「平均的に」って言っているのは、人により差があるからです。
例えば、ギャンブルにはプロがいますよね。パチプロとかスロプロとか競馬プロとかですね。
そういう人たちに限れば、もしかしたら1万円を使って10万円を稼いでいるのかもしれません。
でも、それってとても特殊な例ですよね。
例えば「競馬の馬券を購入したすべての人」を平均すると、1万円の馬券に対して、だいたい7400円くらいしか返ってこないんですね。(還元率って言ったりもしますね。)
つまり、中には1万円が100万円になった幸運な人もいますが、平均するとみんなが損しているわけですね。
このようなモノをギャンブルって言います。
ですので、パチンコ、競艇、競輪、競馬、宝くじなどは全部ギャンブルになりますね。
これらのギャンブルで還元率が100%を超えるなんて、原理的にあり得ないからです。
だって、宝くじや馬券などの売り上げ全体から胴元の経費や利益を引いて、残った金額を当たった人に分配するだけですからね。
胴元の利益や経費が差し引かれている分、平均的には絶対に損をします。
このようなギャンブルでお金を増やすためには、相当の努力や運がいることが分かっていただけるかと思います。
ほとんどみんなが損をするという条件の中で、実力で当たり馬券や当たりくじを予測する必要があるからです。
極めて一部の人しかお金を増やすことができないのが、ギャンブルです。
投資は「平均的に得する」もの
一方で、「平均的にお金を儲けられるもの」のことを投資と言います。
ギャンブルとは違い、最低限平均以上の実力があれば、お金を殖やすことができます。
もちろん、「平均的に」と言っているので、中には損をしてしまう人がいるのは事実です。
「誰でも必ず儲かる」って言っているわけではありません。
例えば株式投資では、年平均リターンとして2~3%が想定されることが多いです。
つまり、1万円株式に投資すると、平均的には毎年2~300円の利益が出るわけです。
中には損をする人もいますが、(長い目で見れば)多くの人がお金を殖やすことができるわけです。
このような話をすると、
「いや、それはおかしい。お金が湧いて出るはずはないんだから、損する人がいれば得する人がいるはず。平均するとプラマイゼロになるはずだ。平均的に利益がプラスになるなんてありえない。」
って言う人が必ずいます。
確かに一理あるように見えますが、実はこの考え方は間違っています。
投資の典型的な誤解ですね。
「損する人がいれば得する人がいる」って考え方をゼロサムと言います。
ですが、投資はゼロサムではないんです。
投資には、ちゃんとお金を払ってくれる親切な人がいるんです。
投資には儲かる仕組みがある
投資で平均的な利益がプラスになる理由は、そこに「儲かる仕組み」があるからです。
一番わかりやすいのは不動産投資です。
不動産投資は、賃貸用の物件を買って、物件を貸し出すことで利益を得るというものです。
不動産投資はどこからお金を得ているかというと、「入居者」からです。
賃料って一般的にローンの支払額より高いですよね。
その理由は利便性が高いからです。だって、ローンだと数十年間も同じ部屋に住み続けなければいいけないのに対して、賃貸は気軽に引っ越せますよね。
ですので、ローンの支払額よりも高い賃料を設定しても、入居者は喜んでお金を払ってくれるんです。
この差額が、不動産投資の「儲かる仕組み」ですね。
株式投資の場合も同様に「儲かる仕組み」があります。
株式投資はよくゼロサムゲームだと誤解されています。
「株ってただ単に売る人から買う人にお金が流れるだけだよね?だったら市場全体で株を買ったお金と株を売ったお金は同じだから、ゼロサムだよ」って主張ですね
ですが、これは正しくありません。
株式市場に株を買う人と売る人しかいないんだったら、確かにゼロサムゲームですが、そうじゃないですよね。
「株を発行している企業」自身がいるはずなんです。
株の儲かる仕組みとして典型的なものは、配当金です。
皆さんは配当金がどこから出ているか知っていますか?
企業が1年間事業を営んできて儲けたお金の中から配当金を配ってるんです。
企業は配当金を配ることで、企業は大損をしているんですね。
つまり、株式投資って、「企業が一方的に損をする代わりに、株主がもうかる」って仕組みになってるんです。
株ってそもそも、企業が事業を続けるための運転資金を集めるために発行しているんですね。
代わりに株主は、今後企業が稼ぎ出す利益をもらい受ける権利を手に入れているんです。
ですので、企業が利益を出し続ける限り、株主は儲かるようになってるんですね。
なので、世の中の企業の収益が黒字である限り、株主はお金を殖やすことができるんです。
中身をしっかり理解して投資をしましょう
「投資には必ずもうかる仕組みがある」っていうのは、とても重要なことです。
投資をするうえで、この原則を忘れないようにしましょう。
そうでなければ、投資をしているつもりがギャンブルをするハメになってしまします。
例えば、株式のデイトレード。これは、投資というよりもギャンブルの意味合いが強いんです。
先ほどお話したように、株式投資でお金が殖える仕組みって、企業が儲かるからなんですよね。
なので、株式投資の儲かる仕組みって長期保有が前提なんですね。
でも、デイトレードって一日のうちに何度も取引をすることでお金を儲けようとする行為じゃないですか。
ここに、「企業の利益を株主に献上することで株主がもうかる」っていう仕組みがありますか?ないですよね。
そういう意味で、デイトレードはゼロサムゲームの意味合いが強いです。損する人がいれば得する人がいるという世界ですので、ギャンブルにすぎません。
(なお、デイトレードが絶対儲からないとは言っていません。フツーの人が儲けるのが難しいって言っているだけです。トレードにとてつもない才能があるごくごく一部の人は、大きな利益を上げることも可能です。)
また、FX (外貨取引)もギャンブルになります。
FXは外貨を購入し、為替の変動で利益を得る方法です。
為替の変動で「利益を得る」とは言っても、もちろん為替の変動で「損失になる」場合もあるわけですね。
ですので、基本的に儲ける儲けないは運しだいなんです。
また、株式投資の株式発行企業みたいに、「儲けた利益を献上してくれる人」なんていないですよね。
不動産投資の入居者みたいに、「割高なレートでも通貨を買ってくれる人」もいないですよね。
ですので、FXもギャンブルになるんです。
(海外旅行先にいる「通貨両替」の業者にはお金を儲ける仕組みがあります。割高なレートでも旅行者は喜んで通貨を買ってくれますからね。でも、FXにこんな都合のいいお客はいないですよね。)
このように、一般的には投資と言われていても、その中身は単にギャンブルである場合が結構あります。
お金を安定的に殖やすためには、ちゃんと仕組みを理解し、お金を儲ける仕組みがある投資先にのみお金を使うべきです。
まとめ
今回は、投資とギャンブルの違いについてお話しました。
ある程度の貯金額を超えてきたら、投資で運用することを考えていくべきです。
しかしその際に投資をしているつもりでギャンブルをしてしまっては、せっかく貯めた大切なお金を失くしてしまいかねません。
投資とギャンブルの違いをしっかり理解したうえで、大切なお金を運用しましょう。