宝くじの1年間の売上はなんと約9,000億円もあるそうです。
すごい金額ですよね。
それだけ多くの人が宝くじに夢を見ているということでしょう。
国民一人当たり、年間9,000円も宝くじにお金を使っているわけですからね。
ところで、みなさんはなぜ高いお金を払って宝くじを買っているんでしょうか?
当選金の用途のアンケート結果にとして、半数近くが貯蓄目的で宝くじを買っているようですね。
皆さん堅実ですね。
その他にも、世界一周旅行や住宅の改築、車の購入など、色々な用途が挙げられています。
ですが一方、「こんな動機で宝くじを買ったら人生設計が狂うんじゃ?」と思うような購入理由も散見されます。
今回は、そんなちょっと危険な宝くじの購入理由を紹介してみます。
一生遊んで暮らす!
「宝くじが当たれば、一生遊んで暮らせる!」と考えている人も多いでしょう。
確かに、仕事をせずに悠々自適な生活を送りたい気持ちもよくわかります。
そして宝くじが当たれば、そんな生活が現実味を帯びることも。
ですが、宝くじが当たったからといって仕事を辞めて遊んで暮らすのはオススメできません。
その理由は三つあります。
一つ目の理由は、計画的にお金を使うのは意外に難しいからです。
宝くじで高額当選したものの、数年間でお金を使い果たし、結局は宝くじに当たる前より貧乏になった…といった類いの話はよく耳にしますよね。
実際、宝くじに限らず、大金を数十年にかけて計画的に使うのは難しいようです。
例えば、大金を稼いだプロスポーツ選手は、引退後に破産するケースが多いといわれています。
こちらの記事によると、アメリカのNFLの選手は、平均年俸2億円であるにも関わらず、引退後2年で約78パーセントが破産もしくは経済的に困窮しています。
平均年俸2億円のスポーツ選手であれば、たった2年働くだけで一般人の生涯年収を超えるだけのお金を稼げることができます。
にもかかわらず、多くのアスリートが、現役時代に稼いだ大金を計画的に使えず、引退後の生活を破綻させてしまうということです。
どれだけ計画的にお金を使うのが難しいかをよく表現したデータですね。
二つ目の理由は、仮に計画的にお金を使えたとしても、お金を減らす生活は大きなストレスになるからです。
仕事を辞めれば、もちろん収入はゼロになります。
つまり、残りの数十年間を、貯金を減らしながら生活することになります。
これはかなり不安とストレスの大きい生き方です。
最初の数年は、まだ○億円もあるから大丈夫!と楽観的でしょう。
ですが、十年後に残高一億、二十年後に残高5,000万…と年々すごい勢いで減っていく通帳残高をみながら生活するのは、かなり精神的にキツイでしょう。
しかも、仕事をやめているので年金も大してもらえません。
仕事もなく、月数万円の年金をもらいながら、宝くじの当選金を食いつぶしていく生活は、バラ色の老後とはほど遠いですよね。
三つ目の、最も重要な理由は、家族への悪影響です。
たとえば、子供がいる家庭で、もし宝くじ一等の5億円に当選したAさんを考えてみましょう。
宝くじの高額当選に浮かれたAさんは、翌日に仕事を辞めてしまいました。
Aさん自身は自由を謳歌し、なに不自由ない生活を楽しんでましたが、問題なのはAさんの子供です。
働かなくて遊んでいる親を見て育ったAさんの子供は、ニートになってしまいました。
さすがにこれではまずいと思ったAさんは、子供に働くように説得しましたが、子供から「父さんだってずっと働かずに暮らしてたじゃん!」と言い返され、何も言えなくなってしまいました。
しかも、無計画にお金を使っていたAさんは、60才の時点で当選金を全て使い果たしてしまいました。
仕事をやめてしまっていたAさんは、年金ももらえず、ニートの息子を抱えたまま、貯金なしで老後生活に突入してしまいました…
もちろんこの話はフィクションですが、なかなかリアリティがあるんじゃないでしょうか。
宝くじで大金を得て遊んで暮らす…安易に考えてしまう宝くじの使い道ですが、具体的に考えてみると、かなり問題があるようですね。
子供の教育費の為に宝くじを買う!
宝くじに当たれば、子供の教育費に頭を悩ませなくて済む…
こんな理由から宝くじを買っている方は多いんじゃないでしょうか。
ですが、これも宝くじを買う理由としてはあまり良くありません。
なぜなら、(子供が進学する限り)教育費は必ずかかる出費だからです。
つまり、宝くじに当たっても当たらなくても、計画的に準備しなければならないお金です。
こんな大切なお金を、運のみが左右する宝くじで準備しようとするのは危険ですよね。
まずやるべきことは、宝くじに頼らなくても教育費が準備できるよう、家計改善を行うことでしょう。
まとめ
今回は、宝くじを買うあまりよくない理由についてお話ししました。
宝くじは、確かに夢を買うものです。
ですが、泡銭が手に入ること=幸せな人生、ではありません。
もしかしたら、いつの間にか夢ではなく悪夢を買っているのかもしれません。