今回は、共働き家庭に限定して、賃貸派と購入派のどちらがいいのかを考えてみます。
ただ、賃貸と購入のどっちが得かって議論にすると、「物件による」って結論になっちゃうんで、
どっちが共働きのライフスタイルに合っているか
という観点で見てみましょう。
結論を先に言うと、賃貸の方が圧倒的に共働き家庭に合っています。
共働き家庭は、ライフスタイルが大きく変動するリスクが高いからです。
共働き家庭に賃貸をオススメする2つの理由
収入の変動が大きい
まず第一に、共働き家庭の収入は安定しないということが挙げられます。
これは、ライフステージに応じて奥さんが仕事を辞めるリスクが高いからです。
平成23年度内閣府男女共同参画局の調査によると、
- 結婚を機に離職する女性は27.7%
- 第一子出産後に離職する女性は36.6%
- 第二、第三子出産後に離職する女性は8%
となっています。結婚・出産を機に、なんと60%以上の女性が仕事を辞めているのです。
これに対して、結婚したり子供が生まれたからと言って仕事を辞める男性ってほとんどいないですよね。
つまり、専業主婦家庭に比べて共働き家庭は収入の半減リスクが著しく高いと言えます。
一方、住宅ローンって、超長期の支払い契約を伴う金融商品ですよね。最大35年という長い長い期間、同じ金額を支払う契約です。ですので、収入が安定していることが重要なんです。
だって、妻が働いているから毎月15万円のローン返済なんて余裕!!って思って住宅ローンを借りた場合、妻が出産後離職したら払えなくなっちゃいますもんね。
なので、収入の半減リスクが高い共働き家庭には住宅ローンは向いていないんです。
転勤リスクが2倍
共働き家庭って、当たり前ですけど働いている人が二人いるんですよね。
で、二人ともある程度大きな会社に勤めていたら、夫婦どちらにも転勤のリスクがありますよね。
つまり、夫婦どちらか少なくとも一人が転勤するリスクは、働き手が一人の専業主婦家庭に比べて約2倍になるわけです。
転勤しなければならない事態が発生した場合、持ち家ってすっごく邪魔なんですよね。
例えば、夫婦共働きで、夫の遠方への転勤が決まったとします。で、奥さんが単身赴任絶対反対派だった場合は?
多分奥さんは仕事を辞めて旦那さんについていきますよね。じゃあ、持ち家はどうするの?って話になりますよね。賃貸に出すか、売却するか。はたまた、収入が激減する中で高額な住宅ローンを払い続けるか。なかなか難しい問題ですよね。
また、反対に奥さんが転勤する場合もありますよね。で、奥さんが子供を連れて単身赴任した場合はどうなるでしょう? (関係ないですが、この場合単身赴任って言うんでしょうか?)
だだっ広い家に旦那さん一人が残されますよね。
広い家に一人で住むってなると、掃除も大変ですからね。しかも旦那さんが家事が一切できなかったとしたら、悲惨ですね。
このような場合でも、住宅が賃貸であれば、対応は比較的楽です。
一つ目の例では、今住んでいる賃貸を引き払って、転勤先の新しい賃貸に引っ越せばいいだけです。
二つ目の例も、旦那さんがコンパクトな家に引っ越せばいいだけです。
このように、引っ越しリスクの大きい共働きには賃貸の方が便利なんです。
まとめ
家を購入するというのは、住み替えや資金計画に不自由が発生するということです。
気軽に引っ越せなくなりますし、月々の住宅費の支払いを抑えることが極めて困難になります。
ですので、ライフスタイルが劇的に変化するリスクの高い共働きには、賃貸が合っていると言えるでしょう。