「不安だから」が保険の加入理由としてダメなワケ

保険加入を検討する理由で一番多いのは、「不安だから」ではないでしょうか。

医療保険に入っていれば病気になっても安心ですよね。

生命保険に入っていれば自分に不幸があっても残された家族は安心ですよね。

…本当にそうでしょうか。

本当に保険は人生のあらゆるリスクに備えてくれるんでしょうか。

答えは残念ながら否です。

保険会社は慈善事業じゃないんです。

保険会社は儲かる保険しか売りません。

では、儲かる保険って何でしょうか。

それは、保険金支払いの発生確率が低い保険です。

例えば、生命保険を例に挙げましょう。

日本人男性が定年までに亡くなる可能性はたった8%です。

9割以上の人が生命保険を払い損になる計算です。

だから、保険会社は儲かるのです。

逆に考えると、保険会社は多くの人に発生するリスクの保険を作れないんです。

保険会社は払い損になる人が多いほど、儲かります。

ですので、発生確率の高いリスクの保険は商品にならないんです。

結局のところ、保険は世の中にあるごく一部のリスクにしか対処できないんです。

あらゆるリスクに対して備えるには、貯蓄が唯一の解決法になります。

それでは、保険では備えられないリスクとはどのようなものがあるのでしょうか、具体的に見ていきましょう。

保険で対処できないリスク

精神疾患リスク

意外かもしれませんが、うつなどの精神疾患のリスクは保険では対処できません

「いやいや、収入保障保険ってのがあってだな・・・」

って言う人がいると思いますが、収入保障保険はうつなどの精神疾患は対象外です。

では、実例を見てみましょう。

ライフネット生命の就業不能保険「働く人への保険2」です。

トップページには何も書いていないのですがよくある質問 (FAQ)にこういった記述があります。

  • 「うつ病」などの精神障害が原因の場合や、「むちうち症」や「腰痛」などで医学的他覚所見がみられない場合は、給付金をお支払いできません。

ライフネット生命だけじゃない?とか言わないでくださいね。ライフネット生命に失礼です。

おそらくほとんどの保険で同様の規約があると思います。

もし就業不能保険に加入している方がいれば、一度ご自身の保険の規約を確認してみてはいかがでしょう。

日本には、300万人超の精神疾患の患者がいます (平成23年厚生労働省患者調査)。

精神疾患は、いまや誰もがかかる病気であり、備えるべきリスクでしょう。

しかしながら、精神疾患リスクを保険で備えることは困難なのです。

離婚リスク

こちらの記事で詳しく書いていますが、離婚の経済リスクは多くの人が思っているより大きいんです。

これは、夫が亡くなった場合に備える生命保険と比べるとよくわかります。

おおむね離婚による経済リスクは夫が亡くなった場合の経済リスクの20倍 (当社比)になります。

40歳専業主婦のAさんが、夫と離婚した場合を想定してみましょう。

夫妻には子供 (10歳)が一人いて、親権はAさんがとりました。

離婚理由は性格の不一致。夫がわがままなAさんに愛想をつかし、離婚を切り出しました。

夫婦の貯金は離婚時に300万円あり、夫の年収は500万円です。

この時、離婚時にAさんがもらえるお金は財産分与の150万円です。

また、月々養育費を受け取れますが、その額は月々たった3~5万円です (年収500万円の場合の養育費の目安)。

しかも養育費は子供が18歳になるまでの8年間限定です。

Aさんは、貯金150万円と、月々3~5万円の養育費で、子供を育てていかなければいけません。

経済的にかなり危機的な状況と言えるでしょう。

これに対して、Aさんが夫と離婚したのではなく、夫が亡くなった場合は、遺産300万円、遺族年金が月10万円がもらえます。

また、夫が勤める会社によっては、共済会からの見舞金数百万円、養育費がプラス月々数万円程度もらえる場合があります。

しかも、遺族年金は子供が18歳以降になっても、(金額は変動しますが)支給されます。

離婚時に比べると、まさに至れり尽くせりですね。

さて、あなたは夫と離婚する事態と夫が亡くなる事態、どちらにより備えたいと思いますか?

考えるまでもなく、離婚時のほうが経済的に大変ですよね。

ですが、離婚保険って聞いたことあります?

そんな保険ないですよね?

離婚も、保険で備えられない大きなリスクになります。

まとめ

このように考えていくと、保険で備えられるリスクって大したことないって思えてきませんか?

よっぽど保険で備えられないリスクの方が怖いですよね。

生命保険や医療保険なんかとは比べものにならないほど甚大なリスクが実は目の前にあるんです。

このようなリスクに対して頼れるものはただ一つ、自分自身の資産・貯蓄しかないのです。