がん保険は、「医療保険ががんに特化したもの」と考えるとわかりやすいです。
ですので、基本的な考え方は、医療保険の場合と同じです。
医療保険が必要か不要かを検討した記事では、一等賞 (保険金が満額支払われた場合にいくらもらえるか)を考えることで、70万円程度の貯金があれば問題ないことが分かりました。
同様に、がん保険の場合は、「がんにかかった時にいくら必要になるか」を考えてみればいいわけです。
その金額が貯金額より少なければ、がん保険に加入する必要はありません。
結論を先に言ってしまうと、医療保険の場合と同様、
ある程度の貯蓄 (70万円程度)があれば、がん保険は不要
となります。
それでは、がん保険は本当に必要なのかどうかについて考えてみましょう。
がんになった時っていくらかかるの?
がんにかかった時に支払う医療費の平均は、30万円程度になります(全日本病院協会「疾病別の主な指標」より)。ちなみに、リンク先のデータでは治療費が医療点で表示されていますが、1点=3円で医療費を計算できます。詳細はこのようになります。
がんの種類 | 3割負担額 (実際の自己負担はもっと少ない) |
胃がん | 約30万円 |
結腸がん | 約25万円 |
直腸がん | 約34万円 |
肺がん | 約23万円 |
乳がん | 約23万円 |
がんってお金がかかるイメージがありますが、別にべらぼうに高いってわけじゃないんですね。
しかも、これは高額療養費制度や健保の補助金を含んでいませんので、
実際の自己負担はもっと少なくなります。
ひと月当たりの自己負担額の上限は一般的にだいたい8万円程度と言われていますが、実際には勤め先の健康保険によって違います。
ひと月当たりの医療費が最大2万円前後になる場合もありますので、自分の加入している健康保険組合の内容を、ぜひご確認ください。(詳しくは、医療保険の記事をご覧ください。)
じゃあ、がん保険が必要な人ってどんな人?
がんに罹患した時にかかるお金が、平均で30万円程度だということが分かりました。
ただ、これは平均ですので、治療費が30万円以上かかる人もいることに注意が必要です。
治療費に関しては、平均の倍の60万円程度あれば十分でしょう。
さらに、これに治療費以外にかかるお金 (入院時の食事代など)をプラスする必要があります。
ちょっと多めに見積もって、治療費以外にかかるお金を10万円としましょう。合計で70万円になります。
以上の試算より、ざっくりとした計算ではありますが、70万円程度の貯蓄があれば、がん保険の加は不要でしょう。
この程度の貯蓄であれば、既に持っている家庭も多いんではないでしょうか。
特に、共働き家庭は専業主婦家庭より貯蓄スピードは7倍速いので、70万円なんてちょっと家計管理したらすぐに(数か月程度で)貯まります。
ですので、共働き家庭においてはがん保険への加入は基本的に不要でしょう。
まとめ
がん保険はお金がかかるイメージがありますが、実際にかかる治療費の平均は30万円程度です。治療費以外にかかるお金を多めに考慮しても、70万円程度の貯蓄があればがん保険は不要です。
70万円の貯金が既にある家庭は、勇気を出してがん保険を解約しましょう。
70万円の貯金がまだない方は、すぐに家計を見直し、貯金に励みましょう。