共働き夫婦が節約をし、貯金を増やしていくためには、モチベーションの維持がとても重要です。
そして、モチベーションを保つ最も良い方法は、貯金の目的を明確にしておくことです。
例えば、友人から
と言われたとき、どう思いますか?
と納得しちゃったりしていませんか?
確かに、「お金は墓場まで持っていけない」という言葉には、一見説得力があるように思えますが、僕は正しくないと思っています。
なぜなら、
「お金は生きてる間に使い切らなければ損だ」という考えがそもそも間違い。お金は持っているだけでとても大きなメリットがある。
と思っているからです。
今回は、お金を持っていることのメリットについて詳しく説明します。
メリット1: お金があると収入が増える
収入が増えるといっても、給料が増えるわけではありません。
ここでいう「収入」とは、資産収入のことです。
代表的なのは、株式の配当収入や不動産の家賃収入です。
例えば、僕は今、資産5000万円を持っています。
これで配当金3%の株式 (例えば高配当ETF)を買えば、毎年何もしなくても150万円 (税引き120万円)がもらえます。毎月10万円の収入増です。
共働きの給与収入に加え、さらにももう一人がパートに働きに出るくらいの第三の収入を得ることができます。
つまり、お金がお金を生み出すんです。
と思うかもしれませんが、この第三の収入、実は想像以上に効果絶大なんです。
ポイントは、「定年がない」ことです。
一般的なサラリーマンだと、ほとんどの場合で60歳が定年だと思います。
現在40歳のサラリーマンだと、給料はあと20年しかもらえません。(定年後の再雇用はないものとして計算します。)
しかし配当金には定年がありません。
男性の平均寿命は80歳くらいですから、40歳時点で株を買えば、残りの40年間分の配当収入をもらえるんです。
配当金の方が、2倍長い期間お金をもらうことができるわけですね。
じゃあ、年間120万円の配当金と同じだけの金額を給料増で賄おうとすると、どのくらいの昇給が必要なんでしょうか。
配当金120万円を40年間もらい続けると、合計で4,800万円もの金額になります。
20年間分の給与増で4,800万円を稼ぐには、年間の手取り収入を240万円も上げなければいけません。
しかも、手取り240万円増ってかなり大変なんです。
額面600万 (手取り約440万)の人が、手取りを240万円上げるには、額面年収960万円程度が必要なんです!
つまり、手取りを240万円増やすには、額面で360万円程度年収を上げなければいけないんですね。
つまり、40歳年収600万円のAさんにとって、5000万円の資産は年収を360万円増やす効果があるんです。
ポイント
- 貯金があると資産収入が得られる
- 資産収入に定年はない
- 5000万円の資産は、年収を360万円増やす効果がある
メリット2: お金があるとお金の不安が消える
実は僕は、「お金の不安が消える」ことが貯蓄のもつ最大のメリットだと思っています。
先ほどお金がお金を生み出す、という話をしました。
では、資産を殖やしつづけるとどうなるでしょうか。
僕は32歳で5000万円の資産を築きましたが、このまま貯蓄をつづけて、定年までに1億5000万円貯めたとしましょう (十分射程圏内です)。
1億5千万円あれば、配当収入は額面で450万円、手取りで360万円 (1か月あたり30万円)になります。
ここで、総務省統計局の家計調査報告によると、定年後の夫婦二人暮らしの平均生活費は、約26万円です。
配当収入が生活費を上回ってしまいました。
老後生活では、多くの家庭が貯金を取り崩す生活をしています。
毎月貯金が減っていく生活というのは、思いのほかストレスがたまります。長生きすればするほど、お金が足りなくなっていくからです。
「長生きリスク」などという言葉も生まれましたね。
しかも、公的年金は少子化に伴い減額される可能性があるため、老後生活の不安に拍車をかけています。
しかし、資産収入が生活費を上回れば、このような不安とは無縁の生活を送れます。
仮に年金制度が完全に破たんし、1円も年金がもらえなくなっても (まずありえませんが)、生活に困ることはありません。
老後の20~30年という長い時間を、まったくお金の心配をせずに、穏やかに過ごせるのです。
いくら長生きしたってかまいません。
だって貯蓄を取り崩す生活ではないんですから。
ポイント
- 貯金が十分 (1億円以上)あれば、資産収入が生活費を上回る
- いつまで経っても「お金が減らない」生活を送れるため、お金の不安がなくなる
まとめ
資産形成には、大きく分けて2つのメリットがあります。
ひとつは、「お金がお金を生み出す」ことです。
労働時間をまったく増やさずに、数百万円といった大きな収入を私たちにもたらします。
また、ふたつめのメリットは、「お金の不安なく生活できる」ということです。
資産が生み出す不労所得は定年後もつづくため、老後をお金の不安なく過ごすことができます。
「お金は墓まで持っていけないよ」とか、「必要以上にお金があっても意味ないでしょ」とか言ってせっかくの資産を無駄遣いしてしまうことがどれほどの損失か、少しは伝わりましたでしょうか。